祝米寿!JWLI第1期生・平松昌子さんスペシャルインタビュー
平松昌⼦さん
(JWLI第1期生/認定NPO法⼈⽇本BPW連合会 前理事⻑)
- 米寿を迎え、その健康の秘訣は何ですか?
周囲の友人たちは、怒りのエネルギーが元気を支えているって言います。言われてみればいつも腹を立てているみたい。最近、肩に痛みを抱えていますけど、これまで四十肩とか五十腰とか知らずにきました。 多分親から、肉体労働に耐える丈夫な遺伝子をもらったのでしょうね。でも、体調維持には気を使っています。医療費がかかることが起きないようにおいしいものを食べるとか、疲れたと思えば休暇を取って旅行に行くとかです。若いころは仲間とスキーにでかけていましたけど、50歳を過ぎてテニスにかえました。足腰のパワー維持のためで個人コーチについてもらってます。ジムに行くよりテニスを選んだのは、下手なりに勝負ができるってことかな。「ガツン」とやり返せたときは超気持ちがいい。 どんな球を打てばいいか、考えることは頭の運動にもなるでしょ。
- 社会を変革する活動を継続するパッションは、どこから?
「女性たちのために」 をスローガンに掲げて活動してきた日本BPW連合会の理事長を、最近降りました。25年前定年で退職した時、誘われるままにこの活動に参加してのめりこみました。理由は会社員として働いた約35年間、「女性は損をしている!このままじゃまずい!何とかしなきゃ」という体験がそうさせたんです。管理職になって初めて参加した人事評価会議で、同期の男性と女性がその対象となった時、全員が議論もないまま男性を推したのです。この時、私は思わず「男性だからってプラスにするのはおかしい」 と発言して、評価が修正された体験もしました。その他にも女性という理由で、損をする事例がいっぱいあって、そのたびに腹を立ててきたわけです。
何かを変えようと思ったら、世間に訴えるという方法もあるけれど、訴えるだけではなかなか変わらない。法律の力が必要だということも学びました。例えば、選挙の投票でのクオータ制。多くの国で、女性議員を増やすことを目的として採用されており、日本でもと運動を始めました。議員会館で議員を招いて集会を開いたりして、2018年に「候補者男女均等法」の成立を実現したのですが、クオータ制としては不十分でした。それで、私達はもう一度体勢を立て直して、女性議員らと手をつなぎ、今年6月、法律の改正を実現したわけです。改正は女性候補者や議員が苦しんでいたハラスメントの防止や解決に、政党や国、地方自治体は、努めることという条文が入りました。ハラスメントへの怒りが、社会的に訴えることに始まり、次に法律に落とし込むことがやっぱり必要だと改めて学んだわけです。まだまだ問題提起しなければならないことがたくさんあります。頑張っていかなきゃね!
3.次世代の女性リーダーへ
リーダーの役割って何かって最近考えることがあります。リーダーって、いろんな人も説得できるような視野や見識を持ち、日本ではあまり使われないけど、「人権」を自分のベースに置いて発言・行動できる人だと思う。嫌なことを強制されない社会を目指す人で、そのための方針と方向性を打ち出せる人。そして、行動の目標にきちんと優先順位をつけられる人。私は次世代を支える女性たちにお願いしたいこと、リーダーとしての能力を磨くと共に、目標として、あらゆる場面・あらゆる場所で、男女が50-50の社会づくりを掲げてほしいということです。